青年の魂、百まで(下)

合宿中の食事の支度は当然、1回生の仕事である。
1回生の食事係は、食事の準備が大方整え終わったの見計らって、まず他の1回生を呼ぶ。
そして、配膳等に問題がないかチェックをする。
というのも、すべての食器類はその配置が決まっているのだ。(細かいことは忘れたが、例えばご飯は左手前でその奥に味噌汁、小鉢は中央上・・・といった感じで各メニューに応じて数バリエーションあった)

1回生のチェックが終われば2回生を呼びにいく。
1回生は着席をして2回生が食堂に来るのを待ち、2回生が入ってくれば、1回生は全員起立、2回生全員の着席を待ってから「失礼します」と言って着席する。
この辺のルールは前出の部室のルールと同じである。
そのタイミングで3回生を呼びにいく。
3回生が入ってきたら、2と1回生は全員起立し、3→2→1回生と挨拶をしながら座っていく。
最後に幹部さんを呼びにいく。
最初に食事の準備が出来てから結構時間が経つので、幹部さんの味噌汁などだけはこのタイミングで入れ始める。幹部さんだけには熱いものは熱く、冷たいものは冷たく召し上がっていただくためだ。(何様じゃおまえらは! という言葉はここで飲み込む)

そして、幹部さんが入ってきたら、全員起立・・・・・となる。

 

席順は幹部さんの前に1回生、3回生の前に残りの1回生と一部2回生、残り2回生だけは平和に自分たちだけという席順だ。
幹部さんが「いただきます」といって全員が箸をつけたのを確認してから3回生が「いただきます」・・・以下同様。(そうです・・・またこのパターンなのです・・・)

幹部さんの前に座っている1回生は、自分の正面及び左右斜め前の計3人が担当となっている。何の担当かと言うとご飯や味噌汁が少なくなってきたら、その幹部さんの背後右側に回り「失礼します○○さん、ご飯(味噌汁)のおかわりはいかがですか?」と聞きに行かなければならない。
食堂の机はズラっと横に長くつながっているため、背後に行くにはグルっと回らなければならない。
まったくもって、バカげた話である。
そしてようやくたどり着いて聞くと「いや、もういい」とか言われるのだ。
ちなみにおかわりの際は茶碗を両手で受け取らなければならないと言うことも補足しておこう。


大方の場合、幹部さんが食べ始めてから1回生が「いただきます」というまでの間のタイムラグのせいで、1回生は「いただきます」と行った直後に幹部さんの背後に回らなければならない状況になっている。

クラブの合宿といえば正式な行事であるため、OBOGに対して通知をするのだが(お近くにこられる際は顔をお出しくださいという大人の社交辞令)、ごくたまに本当に来ることがある。
ある時などは幹部さんも誰一人として知らないOBが家族を連れてやってきて、夕食まで一緒に食べて帰っていったことがあった。差し入れも持たずに・・・
ほんま、考えられない、その神経。
ちなみにOBOGのお相手をするのは、部長の役目なのです。

 

 

以上のような馬鹿げた部則は今から振り返れば良い思い出になっているが上に、一部分では社会に出てから役に立っている・・・・

 

 

とは言い難いか・・・