その妻にもいろいろ苦労したなぁ…

今までテナーサックスのマウスピースもいろいろと苦労をした。


一番最初に「YANAGISAWA」のテナーを購入した(今から17年前)時に、購入店(三木楽器 心斎橋店)で「メタルピースを何本か出してもらえませんか?」とお願いした。
過去ブログ3月18日「自己回想 その9」参照)
7~8本、各種メーカーのメタルピースを出してもらって、片っ端から試奏してみた。


今はネットなどでいくらでも情報(プロのミュージシャンが使用しているメーカーは?とか、演奏するジャンル毎に推奨されるマウスピースは?)を入手できるが、当時の私にはメタルピースに関してほとんど情報や知識がなかったため、「気まぐれハウス」でオールディーズを演奏するのに適していると思う音の出るものを、実地で探すことにしたのだ。


そのときに「おお! これだ!」というモノに出会った。それは「ルソー」のJAZZメタル。
音質も音の割れ方も大変気に入り、購入した。


忘れもしない、真新しいテナーサックスを持参しての「気まぐれハウス」での最初の練習。
曲目は「ダイアナ」
曲の冒頭からテナーが唸る!


「あれ!? 音が違う????」


私が耳コピしてきた音は皆さんより半音高かったのだ。
そこで初めてチューナーで測定してみて、驚いた。
確かに半音高い。
何が悪いのかを調べるため、テナーを購入したときに本体と一緒に付いてくるマウスピースで吹いてみた。
ピッチ(音程)に問題はない。
ということは、この「ルソー」のマウスピースに問題があることになる。


「不良品ちゃうん?」


購入先である三木楽器に持っていってお店の人に吹いてもらうと、少し高めには出るのだが私の時ほどではなかった。
私の吹き方を見て「アルトの癖が出ている」と指摘されたのだが、この指摘は今持って具体的に何を指すのかわからない。
その後今に至るまで数本のマウスピースを所持しているが、音程が「ルソー」のようになることはない。


しかし当時は仕方がないので、即違うマウスピースを探すことにした。前回と同じように数本のメタルピースから選んだのが、本体と同じメーカー「YANAGISAWA」のメタルピースだった。
後年、私の好きな本田雅人氏が愛用しているマウスピースが「YANAGISAWA」のメタルだと知り、何だか嬉しかった。


さて、この「ルソー」のマウスピース、実はその後、ほとんど触っていない。
楽器屋さんで出会ったときのファーストインプレッションが良かったので捨てることが出来ず、今もってなおテナーのケースの奥に仕舞ってある。

 

ある意味、思い出の品ってやつだ。