妻にもいろいろ試してみた…

「気まぐれハウス」でオールディーズを演っている間はずっと「YANAGISAWA」のメタルピースを愛用していた。


転機が訪れたのは「気まぐれハウス」を脱退し「わさび」に入ったときだった。
演奏する音楽のジャンルも違うということもあるが、それよりも心機一転新しい世界でサックスを吹くぞ!ってことでマウスピースを新調しようと思った。
そして、どうせ変えるなら…とアルトで大好きな「デュコフ」を吹こう! と、「デュコフ」のメタルピースD6番をチョイスした。


私にとって「デュコフ」は特別な存在。
なぜなら、伊東たけし氏(T-SQUAREのフロント)が使っていたマウスピースなのだ。
大学の時にアルトで最初に購入したマウスピースも「デュコフ」のメタルD6番。


アルトではじゃじゃ馬娘(コントロールが難しい)のイメージの強い「デュコフ」だが、私の印象ではテナーの方はそうでもなく、私好みの音を出すことが出来た。

 

 


高校のOB会へも参加するようになり、今の奥さん(「セルマー」)に買い換えてすぐ、私はとうとう念願の「デュコフ」のメタルピースD8番を手に入れた。
D6番からD8番へ。
同じ「デュコフ」のメタルピースの中でも、実は一番吹いてみたかったのがD8番だったのだ。「デュコフ」のD8番は私の中では最終型、終着駅という思いがあった。
ずっと、マウスピースは「デュコフ」が一番だと思ってきたし、その中でも“D8”がキング オブ マウスピースだったのだ。


でも最初からD8番は買わなかった。
なんて言えばいいのだろう・・・
D8番に対する思いが強すぎて、容易に手に入れられるからこそ、今はまだ手に入れたくない・・・
こんな言葉で伝わるのだろうか?
D8番を買ってしまえば、何か、こう、目標を一つ失ってしまうような気持ち・・・


そんな思いを乗り越えて、とうとう購入した「デュコフ」のD8番。
なのに、その後、妻とはほとんど別居状態になろうとは・・・
しかし、今、「気まぐれハウス」で吹くときに使用しているマウスピースはこのD8番なのだ。

 

 


テナーのマウスピースは究極のD8番を購入後、いくつか買い足した。滅多に妻であるテナーの相手をしなかったので、たまに演奏機会があっても「デュコフ」は思うように鳴ってくれないことが多かった。
そこで、たまの演奏機会でもそれなりに鳴らすためにマウスピースを増やすことにした。


増やしたのはメタルピースではなく、ハードラバーのマウスピースだ。メタルピースはその名の通りメタル(金属)で出来ていて、金色だったり銀色だったりする。
ハードラバーは樹脂で出来ているマウスピースで、色は大抵“黒”だ。
一概には言えないが、大方メタルの方が音の輪郭がハッキリしていて、バンドなどでもその存在をアピール出来るように作られている。ハードラバーの方はクラシックやスタンダードJazzに向いている音が鳴る。


私が購入したハードラバーのマウスピースは2つ。
1つは「クラウドレイキー」
このマウスピースは、日本のある女性Jazzプレイヤーが愛用している代物。特徴はハードラバーなのにメタルピースのようなエッジの効いた音がなるというモノ。
もう1つは、超有名はスタンダードピース「オットリンク」。このマウスピースは太くこもったような独特のダークな音のなるマウスピース。

 

 


今後のいろいろな機会用にと購入したのだが、実はほとんど吹き込んでいない。
「はなび」でテナーの演奏機会が増えたら、いろいろ試してみたいものだ。