自己回想 その4

私見だが、吹奏楽において自分の楽器と他人の楽器との間には、高い高い壁がある。
他人の楽器に容易に触れることは出来ないし、自分の楽器にも触れて欲しくない。
不可侵領域・・・とでも言うのか・・・

アルトサックスを初めて手にした時から、今現在もまったく変わらぬ想いがある。
それは「自分はアルトサックスプレイヤーである」という確信。自負とも言うかな。
上手いか、下手かはまったく無視している。
定期的に吹いている時期も、ほとんど吹いていない時期も想いは変わらなかった。

だから、極端な話、同じサックスパートであってもテナーサックスやバリトンサックスを軽蔑していたし、全く魅力を感じ得なかった。
不思議なものである。
私にとってはアルトが絶対無二の存在だった。
そう、本気で愛している対象。
何度も言うが、上手いか下手かは措いておいて・・・・



THE SQUARE」に魅了された私は高校時代、「THE SQUARE」のコピーバンドに没頭した。
「若人の集い」という学校行事が年2回あり、視聴覚教室でライブが出来た。
とっても楽しかった^^
ただ、インストゥルメンタルというジャンルの客受けは非常に悪い。
演奏レベルが高いわけではないので、より一層だ。
ある時、視聴覚教室の一角にカセットデッキを置き、ライブを録音したことがある。
カセットデッキが回っているとは知らず、周りにいた二人の女子高生は演奏中もペチャクチャしゃべり続けていた。
そして一言、

「何かいつまでも練習してるみたいやな・・・・」

確かに、自分で聞いても何を演奏しているのかわかりにくい内容だった。
つまり、的を得た感想ということだ。

このテープ、確か探せばまだあるはず・・・・