最近、ドラムマガジンの記事にはツーバスのトレーニング法や、デモ演奏のCDが付いていたりと、近代メタルドラミングとして紹介されているのをよく目にする。
HR/HMのドラム演奏にはツーバスは欠かせないものであり、その迫力あるバスドラのステレオサウンドはメタルというジャンルの最大の特徴でもある。
ご存じの通り、HR/HMというジャンルではスピードナンバーは欠かせないわけであり、そのスピード感を担うものとしてツーバスによるバスドラの連打が重要な役割を持っている。
ツーバスって? ドラムセットの基本セットではバスドラムは1台で右ききの人は右足でフットペダル踏んで音を出すのであるが、ツーバスというのはこのバスドラを左側にもセットして左足でも
踏んで音を出せるようにセッティングされている状態を言う。
通常、左足はハイハットペダルを踏んでいるのだが、2個のバスドラを踏む時はハイハットから足は離れるので、演奏する時は、トップシンバルを刻むか、ハイハットはオープン
の状態で叩くのが通常である。(もちろん、そうはいってもクローズしたハイハットの音も欲しいので、そういう人にはクローズドハットという足でペダルを踏んで閉じなくてもクローズの状態が
保たれているハイハットも別途セットすることもでるし、ハイハットクラッチという通常のハイハットでクローズ状態を保つことができる便利なパーツもある。)
ツーバスはバスドラを2個使うので、ワンマンライブでもない限りにおいては、ライブでツーバスでプレイできる機会はほとんどないに等しい。持ち込みは可能かもしれないが、
他の出演バンドに相当な迷惑をかけてしまう。
そこで代用されるのが、ツインペダルというものだ。今や、ツインペダルを使用するのが当たり前のようになっているが、これは1バスでもツーバス効果が出せるので、どこでもツーバスサウンド
が得られ、重宝されている。
私も20年以上前からツインペダルの愛用者で、実際にツーバスのセットをライブで叩いたのは1、2回くらいしかないように記憶している。
近代メタルドラミングとして最近良く目にする記事には、いかに早くツーバスを踏めるか?といった内容が多く、そのトレーニング方法等が紹介されている。
テンポが200以上でツーバスを踏むのは相当きついし、ここまでやる必要があるのか?と思ってしまう。(私はテンポ160くらいまでしか踏めないが。。)
確かに聞くとすごいのでかっちょいいのであるが、一つの楽曲としてとらえた時にこれがいいのだろうか?と思うことがある。
どこまで早く踏めるかといったことになるとこれはもはや音楽を奏でるということではなく、単なるスピード競争で、精神力、体力勝負の格闘技に近いものではないか?
と思ってしまうのは、高速ツーバスができない負け惜しみか????