楽しく楽器を吹くためには・・・

サキソフォーンは自宅で吹くわけにはいかない楽器である。
理由は簡単、ご近所迷惑。
ミュートすることができれば… と思われたが、管自体が穴だらけなので、音があちらこちらから出ていくため、ミュートする方法がなかった。
ただこのミュートに関しては、近年、念願とでも言うべき物が開発・発売されている。
この消音機「e-Sax」というが、私はまだ購入するところまで気持ちが高ぶっていない。


そこで自宅で練習する時に活躍するのが「EWI」である。
EWI」はウインドシンセサイザーと呼ばれるぐらいなので、あらゆる音色を鳴らすことができる。
私はアルトサックスやテナーサックスの練習も「EWI」でする。簡単にそれぞれの楽器の音色や調に合わすことが出来るため、非常に使い勝手が良い。
もちろん生楽器と違う点はいろいろあるが、それでも結構いろいろな練習が可能だ。


そして、生楽器を吹く必要のある時はスタジオに入る。私の会社の近所にスタジオがあるので、そこを利用する。スタジオとはバンド練習専門のスタジオで、部屋の中にはドラムセットやアンプ、キーボードなどが置いてある。

私の好きな練習は「iPod」に入れている曲をランダムに流しながら、それに合わせて適当にアドリブを吹くという方法だ。この方法はいろいろな調の曲に対応できるように、私が勝手に始めたやり方なのだが、練習方法として正誤の判断がつかず少し悩んでいた。ところがある管楽器の専門誌のインタビューで、キャンディー・ダルファーがこの練習法を推奨しているのを読んで、安堵したのだ。しかもその中で彼女は「理論は後で覚えればいいのよ」って私にとってみればこの上ない援護射撃を打ってくれた。

 

で、「後で」というのはいつなのだろう?
今度はそこが不安の種になってしまった。

 

そして、およそ2ヶ月に1度ぐらいだろうか、時間をかけてやらなければならないことがある。
それは、リードのチェックだ。
私が多用しているマウスピースは3つある。(過去ブログ5月29日「さあ、やま場だ」参照)
1つ目は、私にとってのNo.1マウスピース「Gottsu Metal」。
2つ目は、No.1の補佐兼代打の切り札「リバイユ STUDIO」。
3つ目は、もっとも安定度の高い「リバイユ LR」。
これらのマウスピースに使うリードは3つとも別々なのである。マウスピースが変わればそれに合うリードの厚さも違ってくるのだ。
各マウスピースに対して数枚のリードを選別する。その中には即戦力のモノもあれば、しばらくの間育てる必要のあるモノまである。そして、No.1の座を射止めたリードはおよそ数ヶ月の間その座を暖め、次第に次世代へと譲っていくのである。簡単に言うと、若いリードは堅く、旬を過ぎれば柔らかくなるのである。だから、練習中は若いリードを積極的に使い、本番になればNo.1を使ったりする。

 

 

このようにリードを常に良い状態に保持し、管理することこそが、良い音を出すための重要なファクターでもあり、リード楽器の宿命なのです。