僕が「音楽」に興味を持ったのは中学生の頃。
キッカケはさだまさしさんでした。
「関白宣言」とか「親父の一番長い日」とかが入った、さださんのシングルコレクション
のCDを買い、「ギターが弾きたい」と思うようになりました。
このままどっぷりと「さだ漬け」の日々を送るのかと思われましたが、実際には、
さださんの音楽を知った直後にビートルズと出会ってしまい、「さだ一筋!」ではなく、
ビートルズとさだまさしさんの音楽を並行して聴くようになりました。
中学生の頃に「ギターが弾きたい!」と思ったものの、高校受験のため、ギターを手に
することができず、実際にギターの練習を始めたのは、受験が終わってからでした。
新たにはじまる高校生活に胸を躍らせ、春に向かってポカポカとした陽気の中、
僕がギターの練習曲に選んだのはさださんの「精霊流し」でした。
最初に練習で使っていたギターは、おじさんから借りていたガットギターで、
「精霊流し」のAm→Dm→Em のコードを3連譜のアルペジオで、延々と弾き続けました。
さすがに隣りの部屋にいてた母から
「一日中暗い曲を弾かないでほしい」という苦情も出ました。
その後も、「さだまさしギター全曲集」のようなスコアを買って、
さださんの曲でアコースティックギターでのフィンガーピッキングを習得しました。
さださんの曲は、石川鷹彦さんという方がギターを弾いておられ、アコースティック
ギターの音色であったりフレーズが、すごく綺麗なのですよ。
さださん自身も曲中でのギターの使い方に、こだわりを持っておられるようです。
僕が初めて人前で(ステージで)弾き語りをしたのは、高校3年生の文化祭でした。
(ちなみに初ステージは高校2年生の文化祭で、そのときは「アイアンメイデン」とか
「MR.BIG」の曲を弾きました。)
もちろん、唄ったのはさださんの曲です。
そんな大好きなさだまさしさんですが、一度、お会いしたことがあります。
某新聞の企画で、読者が憧れの人に会って、インタビューするというものがあります。
(まだこの企画は続いております)
で、その企画にうちの母がこっそりと応募していて、
その上、抽選で選ばれてしまったのです。
今となっては、もっといろいろなお話を伺えばよかったと思うのですが、
いかんせん、二十歳になったばかりの僕は、さださんを目の前にしただけで
舞い上がってしまいまして、あまり効果的なインタビューもできなかったように
記憶しております。
その際に持参してサインをいただいたLPレコードは今でも宝物です。
わさびの楽曲では、アコースティックギターをスリーフィンガーで弾くことなど、
まあ、ほぼありませんが、僕のギターテクニックの根底に流れているのは、
何を隠そう、「アコースティックギターをアルペジオで弾くこと」なのです。